錬金爆発-アルケミ・エクスプロージョン-
「! え……これって」

「戻れるのか?」

 突然の別れに、ネリネは複雑な表情を浮かべる。

「行っちゃうんだね」

 寂しげな声にローグたちは少女を見下ろした。

 黒ローグがネリネの頭をポンポンと軽く叩き、顔を上げる。

「ネリネのおかげだよ、ありがとう」

「え」

「自分と出会えるなんて、なかなか無い機会だ」

 チョーカーローグが微笑む。

「楽しかったぜ」

 チャラローグはウインクした。

「みんな……」

 ネリネの目から涙がにじむ。

「遠くからでも君のことは思っているよ」

 3人のローグは、そう発して消えていった──残った2人は憂いを帯びた微笑みを交わす。
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