錬金爆発-アルケミ・エクスプロージョン-

 家を出たローグは、わざと人通りの少ない道に足を運ぶ。

 結局、企業スパイは見つからず誘拐される日になってしまった。

 そうだ──誘拐したのは企業スパイの仲間で、父の会社にいるスパイ自体はローグは知らない。

 スパイが誰かを訊いていから戻ってくれば良かったと、今更ながら後悔する。

 昨日の深夜に建物には色々な工夫を凝らしてある。

 飛ばされた世界と誘拐される場所が違うかもしれないと調べたが、近辺にはあの建物くらいしか身を隠せる場所がない事が解った。

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