錬金爆発-アルケミ・エクスプロージョン-
◆第2章~お隣さん
*お兄さま
朝──夏休みの彼女は、さっそく惚れ薬のために何か無いかなと店に出かけた。
近くのファンシーショップに行く予定だ。
この世界は我々の世界とは少し違って、暮らしは西洋の中世時代を思わせる。
若干の違いはあるものの、おおむねそのイメージを持ってもらえれば大丈夫だ。
とはいえ、自転車くらいはある。
現代の自転車とはやや異なり、クラシックというかレトロというか──ではある。
ネリネは自転車を押して玄関から出た。