錬金爆発-アルケミ・エクスプロージョン-
「サラは、あたしよりもずっとローグに一生懸命だったもの」

 アプローチもロクに出来なかったあたしが、ローグを取っちゃっていいのかな……と時折ふと考えてしまう。

 ローグは鈍いし、告白した人は断るし、結果が怖くてずっと言えず錬金術に頼ろうとした。

 でも、サラは結果を恐れずにローグにぶつかってた。

「そうね。私は自信があった訳じゃなかったわ」

「!」

「ただ、私は私を見てもらいたかっただけよ」

 ツンと発した。

「だってそうでしょ、装ったってそれを続けられる訳がないもの」

 私を好きになってもらわなくちゃ、意味がないわ。
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