錬金爆発-アルケミ・エクスプロージョン-
「大体の予想はついていたもの」

 店員が慌ててダスタークロスを持ってきてテーブルを拭き、サラは改めてカフェラテを注文する。

「あ、ぼ、僕がおごります」

「別に構わないわ。それくらいのお金は持ってるもの」

「僕が悪いから……」

 尻すぼみに小さくなっていく声にサラはピクリと眉を寄せた。

「お約束のようにこぼしておいて最後がそれでは情けないわよ」

「! す、すいません」

「どうして謝るの」

「す、すいま──」

 ギロリと睨まれて声を詰まらせる。
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