錬金爆発-アルケミ・エクスプロージョン-
「いいからコーヒーが来たわよ、そこにお座りなさいな」

「え、いいんですか?」

「いいから言ってるの」

 サラはしれっとカップを傾けた。

「あ、あの。僕……グラウシスって言います」

「そう。私はサラ」

 名前だけは強そうね、と考えながら応えた。

「実は僕、友達と待ち合わせしてたんですけど、急用が出来たとかで1人になっちゃって」

 訊いてもいない事を説明され、サラはイラッとしたが暇つぶしにはいいかもとそのまま聞き入る。
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