錬金爆発-アルケミ・エクスプロージョン-
 いつかきっと、仲良くなれるって──だけど、無理だった。

「……」

 目が覚めたサラは、小鳥のさえずりを耳に上半身を起き上げて宙を見つめていた。

「そうよ、私を見なさいよ」

 ぼそりとつぶやく。

「上辺だけで私を悪者にして」

 そうやって人を上辺だけで判断していたら、自分の許容を狭くするだけじゃない。

「バカみたい」

 口の中で発し、立ち上がった。

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