錬金爆発-アルケミ・エクスプロージョン-
 日も傾きかけた午後4時──鼻歌交じりに自転車を押して、ネリネは家に帰ってきた。

「ハッ!?」

 あたし何やってんの!?

 門の前で思い出し、呆然と立ちつくす。

「い、いいわ……明日やるもん」

 キリリと意味無く眉を吊り上げて家に入った。

「おかえりなさーい!」

 パタパタと夕飯の準備をしながら応える母の後ろ姿は若々しい。

 それも当然、彼女はまだ38歳の童顔だ。

 肌のお手入れもバッチリで、20代だと言っても誰も疑わない。
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