錬金爆発-アルケミ・エクスプロージョン-
「それで、参考にした本はどれ?」

「あ、これ」

 テーブルの上にそのままになっていた書物を示す。

「これ、読めんの?」

 ローグが苦笑いでネリネを見つめた。

「ふ、雰囲気よ!」

 そうだろな、という顔をしているローグにプイと顔を背けた。

 イヤなやつ! どうせあたしは落ちこぼれよ!

「この書物はオレでも難しいからな」

「あ、そうなんだ」

「かなり専門的な本なんでね、参考書がないと解らない部分もある」

 そうしてページをめくっていたローグが、とあるヶ所で手を止めた。
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