錬金爆発-アルケミ・エクスプロージョン-
「ほら、ここが惚れ薬」

「どこ!?」

 がばりとのぞき込む。

「……」

「読めないだろ」

「うるさい!」

 目を吊り上げてプイとそっぽをむいたネリネに小さく笑い、本を閉じた。

「惚れ薬っていうのは一時的なものだぜ、効果は続かない」

「そうなの!?」

「都合の良い薬なんて無いのさ」

「そうなんだ……」

「オレのことが好きなのか」

「あんたじゃないわよ」

「いやまあ、そうだけども」
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