錬金爆発-アルケミ・エクスプロージョン-
 虹色の粉を振りかけたあと、お約束のように火花が激しく散った。

 これまたそれから逃げるようにテーブルの下に隠れて、ぴょこっと頭を上げるとフラスコは空である。

「あれぇ?」

 フラスコを持ち上げてまじまじと見つめるも、やっぱり空っぽ。

「ちぇ~」

 残念がりながら掃除を始めた。さすがに母親が帰ってくる時間に迫りつつあり、今日はこれでおしまいだ。

 夏休みはまだまだ続く、これからゆっくり作っていけばいい。

 宿題はさておき──

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