錬金爆発-アルケミ・エクスプロージョン-
「ただいまぁ~」

 しばらくして母が帰宅した。

 艶のある肩までのブロンドは少しの動きでも揺れるほどさらりとしていて、伸ばせばいいのにと思うくらいに綺麗である。

「おかえりなさい~」

 玄関まで出迎えると、青いガラス玉のような瞳がネリネを見つめてにこりと笑った。

「ただいま。パパが帰ってくるまでに夕飯の支度しなきゃね」

 スリッパに履き替えてパタパタとキッチンに向かう。

 フリルのエプロンをつけた母を見て、少女も手伝うためにピンクのエプロンを手にした。
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