〜☆恋愛学園物語☆〜(学園編)
学園の明かりが、
真っ暗になりリョウ君が、暗闇の中で、
ぎゅっと私を抱き締めてくれている。

「僕はここに居ますから…」

「リョウ君…」

私はただ抱かれたまま、
暗闇の中で、
光が着くのを待つ。

ドキドキしたリョウ君の
鼓動が、伝わって来る感じ…でも本当は自分の心臓だったんだよねっ。

“ヒューパンッ”

外で打ち上げられる花火が暗やみの中で、光る。

窓から見える花火が、
リョウ君や他の人達も
照らす。

「こうしてると…、
菜月さん…本当に織姫見たいです…あなたを、
このまま見ていたいです…」


『う゛っ』

リョウ君が肩を引き寄せ
打ち上げられた、
花火を一緒に見た。

優しいリョウ君の瞳。

暗やみの中から聞こえる、花火の音。

リョウ君は…、
私をお嬢様抱っこし、
私の服を持ち、
開かなかったドアから、
体育館の外にでた。

他にも数人の人が、
織姫の格好、彦星の格好でだだっ広い空に咲く花火を鑑賞。

「リョウ君…
私ちょっと疲れちゃった…もう…、
部屋に戻ってもいいかなっ」

リョウ君はゆっくり
私をおろし。

「今日は、すみません
菜月さんを見失ってしまいけれど、
一緒に過ごせて嬉しかったです。
また一緒にどこかに出かけられたら…うっ…」

リョウ君は片手で
頭を押え腰を少し曲げた…。

「リョウ君…?」

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