〜☆恋愛学園物語☆〜(学園編)
奥から現われたのは、
ピンクの髪の女性人魚。

髪の毛を真珠の花の冠
(かんむり)のように、
つけ、
ソファーに近づいていく。
美しい人魚を見たら、
ソファーに座る人は、
いちころになりそう。

「来てくださったのですねっ…お待ち申し上げておりました」

嬉しそうな笑顔を向ける、人魚。

ぎゅ〜っと、
人魚が抱きしめ、
顔を近付け、
まるでカップルの様な、
雰囲気。

男性は顔を近付けて来た、人魚を離し。

「離れてください
あなたとは一緒にはなれません…、
会いに来たのは、それを
伝える為です」

ソファーから立ち上がり、遠ざかる男性。

「おっお待ち下さい…、
私は、ずっと待ち続けて来ました。
それにはお答え出来ないなんて…酷すぎます」

人魚は、男性を追いかけ
背後からぎゅっと、
抱きしめた。

「人間である僕とは、
人魚ではつりあいません…人間の住む世界は地上、
人魚は水の中でいきているのですから」

人魚は悲しそうに、
離れて行く。

「そうですねっ…
私ではつりあいません…
助けたあの頃の事は、
もう戻っては来ないのですね…」

人魚は奥に戻って行った。

「…」

男性は、ため息をつきながらこっちを振り返った。





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