〜☆恋愛学園物語☆〜(学園編)
人魚姫の闇の姫…。

しかし倒れ込んだのは…、人魚姫をかばった、
ダイキ君…。

リョウ君の矢とハルキ君の剣が、
ダイキ君の右腕に刺さり、血が出ていた。

「なっ…なぜだっ…」

人魚姫の闇がダイキ君の、姿を見て驚く。

「…うっ…」

「ダイキ!?…」

リョウ君は、
ダイキ君が人魚姫を
かばった姿に、
戸惑い駆け寄る。

「…」

ハルキ君は、
口を開け呆然(ぼうぜん)。

「ばかなっ…なぜっ…」

ダイキ君は闇の人魚姫を見て手を伸ばす…。

「…かりんっ」

人魚姫のかりんは…、
闇に手を伸ばし、
自らの体をかばった、
彼の姿を見て。

「嫌…ぁあああ」

全身がまばゆく光だし、
オ‐ロラ色に光り始める、人魚姫のカリン。


「…あれは…カリン」

リョウ君は、
オ‐ロラに光る
カリンの姿を見て
立ち上がり
呆然(ぼうぜん)と立ちすくむ。

苦しむ、カリンに対して、オ‐ロラの光を浴びた、
人魚姫の闇が苦しみ始める。

「くっ苦しい…うぅ…
やめろっっ…」

輝きを放った
カリンの叫び声…が響き、オ‐ロラの光が、
人魚姫の闇に…。

「うぁぁああ…」

「今だっ…」

リョウ君が、
人魚姫目がけて、
弓を引き矢を放った。

“シュ…グサッ”

「うがあああああっ!!」
悲鳴と共に、
シュッと黒い闇が、
天井へと上がり消えた。

オ‐ロラの光に包まれた
人魚姫の体…段々透けていく。

「うっ…」

右腕から出血し、
地面を赤くする
ダイキ君…。

「ダイキさん…」

優しい眼差しに戻った…。人魚姫…その目からは、
大量の涙が溢れだす。

「カリン…」

右腕を押さえながら、
ダイキ君は膝を曲げ
必死に人魚姫に近寄る。

「ごめんなさい…」

人魚姫は、
ダイキ君の傷ついた、
右腕を持ち…、
泣きながら謝る。

< 176 / 303 >

この作品をシェア

pagetop