〜☆恋愛学園物語☆〜(学園編)
「?おかしな事を聞くんですねっ…菜月さん
僕が弟を傷つけるなんて…
学園の生徒の方なら…、
生徒にでも傷つけられたのですか?」

リョウ君はダイキ君に聞く。

しかしダイキ君は、
顔をそっぽを向き答えようとしなかった。

「…何も言わなければわからないですよっ」

ダイキ君は、口を噛み締め困った顔をした。

「とにかく…言いたく無ければ、無理に聞きませんがダイキ…この部屋は…」

ダイキ君は立ち上がり、
ベッドから降り
痛みに耐(た)えながら
顔を歪め、
壁づたいにハルキ君の部屋から出る。

「ダイキ君…」

私が近寄るとダイキ君が…小さな声で。

「あれは兄さんだけど、
兄さんじゃ…」

不審な事を言い残し、ドアを開け
手で壁をつたい歩きし、
玄関に向かうダイキ君。

「リョウ君…」

リョウ君は同時に玄関に向かいダイキ君の後を追う。

“ギィ‐”っと、
ドアを開け
ダイキ君とリョウ君が出ていった。


「あの二人気のせいかわからないけど、
何か様子がおかしくない?特にリョウ君…」

ゆうや君は少し変に思えたみたい。

ダイキ君はリョウ君であって、リョウ君では無い…みたいな。
少し心配になる。

『とにかく、二人を追い掛けないと…生徒に見つかったら何されるかっわからない』

私が玄関から外に出ると
リョウ君とダイキ君で言い争いになっていた。
「…うっ」

リョウ君に、
壁に両手で肩を押し付けられ、背中に痛みが走り顔を歪めているダイキ君の姿。
「どうして勝手な行動を取るんですか?」

ダイキ君は、
リョウ君に怒られ戸惑って居る。

「リョウ君…ダイキ君
傷が痛むから…
それにここで荒らそうと、学園の生徒に何をされるか…」

リョウ君は一旦落ち着きを取り戻したのか、
冷静になり
両手を肩から離し

ダイキ君から離れ
「悪かった…状況をわきまえず
怒鳴ったりして…。
戻りたくなければ勝手にしたらいい」

そう言い残しリョウ君は
去っていった。

「ダイキ君…」

全身の力が抜け倒れそうになる。
壁にもたり掛かり
ダイキ君は、
頭を壁に押し付け…。

握りこぶしを壁に少し打ち付けた。

「…ダイキ君リョウ君の部屋に戻るより、私の部屋に来て」

ダイキ君は目を丸くし、
困った顔をした。

初めは、戸惑ってうんとは言ってくれなかったけど、他の生徒に見つかれば何されるかわからないので、
長居せず、
私の部屋に移動し部屋に来て貰った。


< 202 / 303 >

この作品をシェア

pagetop