〜☆恋愛学園物語☆〜(学園編)
かなり無理をして、
疲れはて玄関に倒れこみ
壁にぶつかる。

「大丈夫?」

「…」

意識がもうろうしているのか、
少しふらふらし玄関に座り込むダイキ君。

「…菜月さん?」

かのんさんが、
トイレから丁度出てきて
玄関に倒れこむダイキ君を見てびっくり。

「あっあのぉ…この方が
ダイキさんですかっ?」

かのんさんは、
始めて見るダイキ君の姿にびっくりしていたけど、
手紙の内容からかのんさんは私の部屋では無く
“リビングのソファー”にとも言ってくれたけど、
私の部屋に一緒に
移動の手伝いをして貰い
ベッドに横になって貰った。
かのんさんは、気を遣い部屋から出ていた。

「ダイキ君…リョウ君
と何があったの?」

ダイキ君は重い口を開き、顔の傷はリョウ君が
殴って来たことを教えてきた。

夜になると、
闇の人魚姫の時と同じように変わってしまい、
自分に襲いかかって来たことも。

「…リョウ君の中に敵が…って事」

ダイキ君は少し息が荒くなり大量の汗が出ていた。

「…僕は兄さんを救わないと…うっ」

身体が、
痛いのかうつ伏せになり、身体を押さえる。

ダイキ君の着ている服の下は無数の傷に加えて、
新しく出来た、
青いあざが…背中に迄。

「この傷もリョウ君…?」
ダイキ君は顔を振る。

「いいんです…
それより…兄さんを…助けなくては」


ダイキ君の身体を触ると、身体が熱い。
まだ熱が下がって居ないと感じた。

「今は無理したら!ダメだよっ…熱が下がってからでも」

起き上がろうとしたダイキ君を止める。

「…僕が兄さんを助けないと、学園の生徒にもし被害が…」

“ゴロゴロ…”

激しい雨が降りだし、
朝より強い風が窓ガラスに吹き付けて居る。

「…強い風」

ダイキ君は隙を見てベッドから降りようとして居た。
ダイキ君の腕を掴むと、
ダイキ君はベッドからずり落ちてしまった。

“ドンッ”

ダイキ君が倒れこみ、
押さえ込まれその勢いで
地面に覆いかぶさって来た。

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