〜☆恋愛学園物語☆〜（学園編）

私は闇の黒髪のカリンさんの姿は無いのをしっかり確認すると、
歩くのが少し困難な
道ではなく草を踏みながら、ダイキ君の方に歩きだした。

「……カリン」

目を疑うような言葉が、
ダイキ君の口から出た。

「…カリン…」

私は、今のダイキ君の言葉が心に突き刺さる。

下をうつむいた瞬間……。ダイキ君は何かを感じ取ったのか、こっちに目を向け。

「菜月……さん」

ダイキ君は、
木によさり掛かり
木から離れ……、
一歩ずつ顔を歪めながら
私に歩み寄って来た。

あと少しの所で、
ダイキ君は激しい痛みに、腰を曲げ地面に手を突き
倒れこんだっ。
私は、ダイキ君に近寄り
ダイキ君の肩を少しだけ触る。

「うぅ……」

そこ迄痛くないはずの場所迄、ダイキ君が痛み始める。

「ダイキ君？」

ダイキ君は、
震える身体を無理やり起こし
近くの木迄移動すると、
一歩一歩何処に向かい歩く先に、小さな小屋が。

ダイキ君は、
小屋のドアを開けた瞬間。
“ドサッ”
っと力尽き倒れる。

「ダイキ君……」

ダイキ君の顔に僅（わず）かに擦（す）り剥（む）いた後が。