〜☆恋愛学園物語☆〜（学園編）

その他2

私はダイキ君から逃げるように、離れた。

あんなダイキ君を見たくなかったからかも知れない。
私は、走った…ダイキ君は下をうつむき追い掛けて来る気配はなかった。

「はぁはぁ…」

私は息を切らし、
山の奥まで来てしまったらしい。

辺りは完全に山に囲まれ、いつしか、厚い雲が
月明かりを隠してしまった。

「う……そっ」

月は、私の悲しみなんて知っているわけも無く
真っ暗闇に……。

「もぅ〜ここ何処」

どんなに叫んでも誰も来るはずも無く。 「はぁ〜このまま遭難したらどうしよう」

頭の中には、“死”と
言う言葉が頭にヨギル。

「いゃ〜それだけはいゃ〜」

頭をブンブン左右に振り
一人騒ぐ。

天気は相変わらず暗く
月が出るわけもなく。

「痛っ……」

何かが手に当り、
痛く感じた腕を撫（な）でた。

「うっもぉ〜痛いなっ」

“ガサッ”

その瞬間頭に痛みが走る……。

「痛ぁ！！」

ドサッっと真横に落ちた物を見ると、
子供の絵本が落ちていた。
私が手を伸ばすと、上からもう一つの手が重なった。「あっ…すみません」

男性の小さな声が聞こえ
私はふと何かに気付く。

この声何処かで……。

“ガサッ”
っと音がし、
絵本を誰かが掴み
絵本が浮上した方を目で追った。

「大丈夫ですかっ？」

また……。

私は、
その場から立ち上がると、“ズキン”っと足に電撃が走った様な痛みが走る。

「痛いっ……」

私はとっさに悲鳴をあげると、足をかばい
しゃがみ込む。

「……大丈夫ですかっ？」
心配を向けられ
私は足をとにかく撫（な）でた。

“ドサッ”

何冊かの本が地面に落ち
私の背後から人の気配が。
私が振り向くとそこには！？