〜☆恋愛学園物語☆〜(学園編)
「菜月さん?」

かのんさんの声が背後から聞こえている。

映画館の後部座席に
黒い暗黒の渦を巻いていた。
みゅうなさんが
渦に近寄っていくと。

ぐぉおおん
っと、突風が沸き起こり
飛ばされそうになる。

「…ちょっと何なのよっ!もう」

みゅうなさんは、精霊のを呼び出し。
水色姿の…

「雫(しずく)何とか出来ないの?」

みゅうなさんの肩にちょこんと座ると。

「…私の力は水だから…
闇の力に何とかと言われても困りますわっ、炎でしたら何とかなりますわよっ」
どこかの令嬢が使いそうな言葉。

「それを何とかするのが、精霊の仕事でしょ!」

「…困りましたわねっ」

かのんさんが扉の前まで
来ると、
精霊を呼び出し。

「タっタイムお願いしまっす…」

おどおどしつつも、
メガネをかけた
かわらしいタヌキ姿で
首から、
丸くて小さな時計を下げ、時計が明るく光と一瞬にして、強風がやんだ。

“シュ―ッ”

風をまるで吸い込んだみたい。

「終わりました…後は
あの暗黒の中に向かえば ……」

タイムと言うたぬきは、
確かにあの時
中に入れと言っていた。

あの暗黒の闇……
人魚の館でダイキ君が
閉じ込められて居た時のと同じに見えた。

人魚姫に助けて貰えたけれど、もう人魚姫は居ない
まだ闇の人魚が居たのは……確かだけど。





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