〜☆恋愛学園物語☆〜(学園編)
ハルキ君はゆうや君の言葉に、少し照れている感じに見えた。

「……2人共よろしくねっ私も頼りにしているから」

私と、
ハルキ君とゆうや君で
再び……
映画館のドアの前に。

「この先に闇の渦が……
きっと戻れないよね
入ったら、
何があるかわからない」

みんな緊張して居るのか、恐がって居るのか
よくわからない……
沈黙が続いたのは覚えてる。

「……あっあのぉ……」

みんな黙ったまま、
少し
間があいた。

「菜月さん……?」

私の背後から、
制服の袖を引っ張る人が居て、思わずびっくりした。
「……きっきゃっ!!」

ゆうや君が私を守ろうと、私の前に立ち
かばってくれようとしたみたいで……。

「……?菜月さん
僕です……リクです」

顔が暗闇で少し見えにくくなって来て
確かに声が聞き覚えがあると、顔を近付けてよく見た。

「あっ……ごめんねっ
リク君って!
学園に戻って来たのっ?」
「はいっ……つい先ほど ですが、どこかいつもと
学園が違って居たので
ふらふらして居たのですがまた、
みなさんに会えて、
うれしいです」

ハルキ君もゆうや君も
リク君が学園に戻って来て嬉しそう。

……なんて喜んでる場合ではなく、
映画館のドアを開けた。

“ぎぃ……”

渦はあるけれど、
かのんさんやみゅうなさんの姿は無かった。

とにかく、
この渦の中に入らないと

私達は、
中に先に入ったと思われるかのんさんとみゅうなさんの後を追いかけ
渦の中に入った。

「きゃ……」

『とてつもなく
悲しい叫び…、
でも今はみんなも居るから大丈夫』

目の前に、
ゆうや君とハルキ君の姿を確認しながら、
真下まで落ち
ふわっと身体が浮かび上がり、着地した。

「なっ何…ここ…」

くらい闇の中を歩き
目の前に暗い城が見えた。
「あの城の中にみんな
居るかなっ?
ちょっと怖いけど」

ハルキ君は暗い所が、
苦手なのか
私の右手を掴み、私の背後に回っている。

ゆうや君は少し、
呆れて、先頭を歩きだした。

「僕の後ろに、
はぐれないように着いてきて」

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