愛の花ひらり
「当麻要、二十二歳。幼い頃に両親を亡くし、施設で育つ。中学、高校と首席で卒業。○○大学経済学部も主席で卒業。経済学部専攻の他に、英検一級、PC検定一級、秘書検定一級などを取得されていますね。素晴らしい履歴ですわ。社長秘書としては持って来いの人材です」
「えっ? 何でそれを……」
要が呆然と立ち尽くす。
何故なら、英検一級とPC検定一級に関しては営業でももしかすると海外に派遣されたり、パソコン業務などにもすぐに取り掛かる事ができたりするかもしれない為、必要不可欠だろうと履歴書には記入したが、秘書検定に関しては、自分の就きたい部署にはあまり必要がないと思った為、記入はしなかった。
それなのに、この優子は記入していない事まで知り得ていた。
「社長の秘書になってもらうには、多少調べなければならなくて……無断で調査などをして申し訳ございません。ああ、そうそう、男の方とも経験がおありでないんですね? それと、あの熱海商事も就職試験を受けられたとか……」
「へっ!?」
もう、開いた口が塞がらない程に驚きの津波が何度も要に押し寄せてくる。
男に面識がないのは確かだ。
だって、私は友達さえも作らないと決めたんだもの。友達もいない私に彼氏なんて作れる訳がないじゃない。
優子に男関係の事を言われた時から顔を真っ赤にさせている要は彼女からフイッと目を逸らした。
今どきの女性が男との面識も少なく、身体の関係を持っていないなど、とても珍しい事である。
「えっ? 何でそれを……」
要が呆然と立ち尽くす。
何故なら、英検一級とPC検定一級に関しては営業でももしかすると海外に派遣されたり、パソコン業務などにもすぐに取り掛かる事ができたりするかもしれない為、必要不可欠だろうと履歴書には記入したが、秘書検定に関しては、自分の就きたい部署にはあまり必要がないと思った為、記入はしなかった。
それなのに、この優子は記入していない事まで知り得ていた。
「社長の秘書になってもらうには、多少調べなければならなくて……無断で調査などをして申し訳ございません。ああ、そうそう、男の方とも経験がおありでないんですね? それと、あの熱海商事も就職試験を受けられたとか……」
「へっ!?」
もう、開いた口が塞がらない程に驚きの津波が何度も要に押し寄せてくる。
男に面識がないのは確かだ。
だって、私は友達さえも作らないと決めたんだもの。友達もいない私に彼氏なんて作れる訳がないじゃない。
優子に男関係の事を言われた時から顔を真っ赤にさせている要は彼女からフイッと目を逸らした。
今どきの女性が男との面識も少なく、身体の関係を持っていないなど、とても珍しい事である。