今日で終わりにしてくれますか
交差する線
最初は本当に、彼女が好きだった
『どうしたの?気分悪い??』
唯一私を、外見や噂なんて関係なく接してくれた彼女が、好きだった
始まりは入学式
同中だった子に背中を押され、階段から落ちて蹲っていた私に手を差し伸べてくれた優しくて、温かくて
女神のようなあの子
いつの間にか、彼女だけを目で追っていた
私だって女だ
ちゃんと恋愛だって場数を踏んでいる
普通に男と付き合っていたし、別段女が好きなワケではなかった
・・・・なかったのに
『颯人』
彼女の口から聞こえてくる男の名前が、大嫌いだった
消したいといつも思っていた