今日で終わりにしてくれますか



ちょうど女の方は果てたらしく、余韻に浸りながら傍から見れば恋人同士ともとれるイイ雰囲気を醸し出しているところに


「橘くん、授業に出てくれる?」


タイミング良く、私は声を掛けた


「あ、紅鈴(あかり)・・・・!」

「ちょ、はぁ、はやと・・・・?なに・・・・あ、穂束さん?!」


私の声で存在に気付いた2人は、顔を真っ青にしながら慌て始めた

そんな態度を取るくらいなら、バレるようなトコロでしなければいいのに

初めから浮気なんて、しなければいいのに


「馬鹿みたい」


小さく呟いた声は、私の心に染みわたった

好都合なことに、誰もこの声に気づいていない


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