今日で終わりにしてくれますか



だって、まだ頭の中にあの日の光景が残っている


『よがってんじゃねぇよ淫乱』


アンタは冷たい声で、他の女に囁くクセに


『あーかーりー!会いたかったっ』


私には糖分のカタマリみたいな甘ったるい偽物をくれるんでしょう?

偽物だと分かっているから、崩れないようにもっと甘くしている

砂糖をふりかけて、その下にある邪な黒いモノを見られないように躍起になっていることぐらい、私だって分かるよ

アンタを好きだから、分かるよ



私がニセモノなんだってことくらい


「あけたく、ない・・・・」


掠れた声で呟くけど、存外弱弱しかったこの声は、祭りの活気により掻き消される外無かったらしい



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