今日で終わりにしてくれますか




こんな最低な俺でも、君のことになると不安になるんだよ

ならやめればいいのにって思うだろ?

俺だって、いつもそんなことばかり考えている

やめられるのなら、とっくの昔にやめている

選択肢を間違った俺は、ソレに中毒のようにハマってしまって

ソレを続けるのも、紅鈴が俺の前から居なくならないと分かっているからの行為で




”――――最っ低ぇ”


『(・・・・・)』


彼女の友人に言われた言葉を思い出した

そういえば、園崎にビンタをされながら思いっきり叫ばれたんだっけ



”紅鈴を泣かせんな浮気男!!これ以上泣かせるなら他の男にあげるから!二度とあたしが紅鈴といるときに話しかけんな!この色魔!!”


『(何時だったっけ・・・・)』


物凄い剣幕で、ドスを利かせた声を俺に浴びせていた

危うく殴られるかと思ったくらいだ

アイツは本当に紅鈴が大事で、そして俺が嫌いで

もちろん俺だって、紅鈴を独占するアイツが嫌いで


放たれた言葉が、的を得過ぎていて怖くなって、同時に彼女の言葉を思い出して

数ヶ月経ったいまも、その約束を破り続けている




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