今日で終わりにしてくれますか
だから
俺から彼女を取らないで
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「紅鈴に男、か・・・・」
俺の知らないところで、知らない彼女が増えていくだなんて考えもしていなかった
今こうしている間にも、彼女は俺の知らない顔を作っていって、どんどん俺から遠のいていく
少しでも彼女の傍にいれば、そうすれば俺は彼女を縛ったままでいられたのだろうか
籠の中の鳥に、出来たのだろうか
返ってこない答えに質問をするなんて、愚問じゃないか
そんなこと出来ないって一番分かってるのは、俺だろ?
どうせ教室に帰ったって、知らない女が群がって来る
そんな俺を見たら紅鈴が、もっと俺を嫌になるだろ
じゃあ、どうしようもねぇな
自分を嘲笑う俺は、なんて痛々しいのだろう