今日で終わりにしてくれますか
もしアンタみたいな俺だったら紅鈴は、俺を好きになったのかって
彼女の名前を出した
「ああ、でも紅鈴がコイツだって言ってたよな・・・」
「あ、かり・・・・?」
この男に
何でコイツが、紅鈴の名前を知っているのだろう
俺だけの大切な女の子を、何故知っているんだ
彼女が、俺の女だというだけで男に狙われていることは知っている
それじゃなくても、彼女に好意を寄せる輩がいることだって理解している
だからこそ彼女はそういう男が近づいてきたら、全力で拒絶していた
なのに何故、
俺だけに向けられていたはずのあの笑顔を、他の男になんか渡すの?
そんなに簡単に、俺以外なんて信用できるの?
俺以外に向けられる嫌悪に、酷く安心していた自分が懐かしい
なあ、もう無いの?
今度は俺に向けられるの?
その
冷たい、瞳は―――――――
口調から親しくしているであろうと感じさせるその言葉を、俺の耳から、アイツの口から、すべて消し去ってやりたいと心の中で唱えた
だってだって
もう、それしか術がないじゃないか