今日で終わりにしてくれますか
「アンタ、いい加減に紅鈴を傷つけるの止めろよ」
にこりと、何処か黒い笑みを魅せるこの男に、俺は彼女を繋いでいた鎖の鍵が壊れるのを、秘かに感じ取った
ああ、コイツが紅鈴を助けたんだ
紅鈴が、コイツを頼ったんだ
園崎にもあの花崎って女にも
他の誰にも伸ばさなかったはずのその手を、簡単に伸ばしてしまったのか
じゃあ、俺はイラナイ?
もう君はこんな俺をイラナイと嘲け笑って、俺の中からすべてを消していくように
差し出した手を振り払って、簡単に他の男の下へといってしまうのか
ああ、もっとキツく繋いでいたらよかった
大きな傷を負ってしまっても、絶対に俺から離れられなくなるような
そんな、強烈な感情を
今すぐにでも
――――植えつけたい