今日で終わりにしてくれますか
俺が作った、牢獄の中に
彼女の枷や鎖を壊さないでくれ
俺しか外せないんだ
外しちゃいけないんだ
どれだけ他人に懇願したとしても、心の中の呟きが誰かさんに聞こえるワケもなくて
結局俺はまた、後悔してから次の行動を取るのだろうなんて
今の俺が知るワケもない
「止めろ。紅鈴は、俺だけが」
「自己中傲慢園児ままごと。幼稚だよ、アンタの手口は。結局、注意を引くことだけで紅鈴を引きとめようとしてる。それじゃあ、手に入るモノも入るワケねーじゃん」
瞬間、顔を思いっきり嫌悪に歪ませて右手を振り上げたかと思うと
「―――――っ、」
顔面寸前のところで、その拳は止められた
何だよ
俺を、殴るんじゃねーの?