今日で終わりにしてくれますか
殴れよ。じゃないと
俺の、負けになってしまう
認めるわけにはいかない
だって俺には、彼女を解放する気なんてさらさらないのだから
そんなこと、絶対したくない
「・・・・・殴らないのか」
「オマエなんか殴ったって、紅鈴は喜ばない。逆に説教か心配されるに決まってる。しかも、そんなんじゃ説得力すらないしな」
「――――――っっ」
ああ、嫌だ
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ
コイツ、嫌いだ
その言葉だけで、分かってしまった
コイツも、紅鈴を
「・・・・ぐれょ」
「あ?」
分かりたくない
知りたくもない