今日で終わりにしてくれますか



『穂束紅鈴っていえば、会長の福本が入れ込んでる女で有名じゃねぇか』

『違うって!福本香恋(ふくもと かれん)が穂束に世話してもらってんの』


アイツの、唯一の友達なんだって網走が言ってた

不貞腐れながら返事をする須賀を見て、コイツ実は羨ましいんだろうな、なんて他人事を浮かべた







まあ、そんなこんなで彼女に興味を持ったワケでして



『(ふーん、穂束紅鈴ねぇ・・・・)』

『百合亜、ちょっと待ってよ!!わた、私運動神経ないからころ、転ぶっっ』


窓から覗いて、彼女を観察することが少しだけ楽しみになっていた



そんな日々を過ごしながら数日後、授業をサボっていたら先客がいて


「・・・・」

「・・・・あ」


その相手が、あの穂束紅鈴だった


最近ずっと、視界に入れている女

どんな奴なんだろう、話してみたい。ずっとずっと、そんなことを考えていた

だけどもその欲求も、


「・・・・・っ、」


彼女が流した涙によって、一旦止まることになる



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