今日で終わりにしてくれますか
ああ、良かった
少しは私の思いも報われた
『・・・・、何よ!いつもは口出ししないじゃない!!今回も放っておきなさいよ』
『悪いけど、醜態さらす醜い女を見る趣味は俺に無いんで』
『達貴いつも無関心だったでしょ?!そんなにこの女、イイわけ?』
ドロドロとした重い感情を当て嵌めた視線を向けられて、一瞬肩が浮く。どうして彼女達はそんな発想しか出来ないのだろう
いや、
しないのだろうか
仮にそうだったとして、彼女達は悔しくないのだろうか。自分は体だけの女に負けたのだと、そんな感情を抱かないのか
私ならきっと、思うに決まってる。だから彼女もこの男に言っているのではないか
例え検討違いな言葉でも、それが彼女にとって今一番大切なのだろうな、なんて勝手に憶測してみる
私に分かることなんて、何1つないのだろうけれど
『何を勘違いしたのか知らないけど、俺はどちらにも着いてない』
『っ、なら!』
『もちろん、颯人にもだ。俺がコイツを異端だと思えば排除するし、逆に──────』
その言葉の後に続くのは、きっと彼女にとって残酷な言葉
『分かったわよっ言われなくてもこんな場所さっさと出てくわ!』
言い終わる前に何かを察したのか、足早にこの場から姿を消した