今日で終わりにしてくれますか



「ごめんね、之木さ」


言いかけた途端、バシっと近くにあった教科書で叩かれた

い、痛い。

何だろう。この件、最近何処かで見たことあるような気がする

私、変なこと言ったかな


「あ、あの」

「何で自分のことで言い返さないの!!あんなに好き勝手言われて、悔しくないの?!」


真剣に、私に対して怒ってくれているようで、彼女の目尻には私と同様、うっすらと涙が浮かんでいた

私の周りには、優しい人がいっぱいだ

今この教室にいない、彼女たちだって


でも之木さん、私だってね


「悔しいよ」

「なら・・・・っ」

「でも、それ以上に大事な人を馬鹿にされた方が、悔しい」


何1つ出来なくて、迷惑ばかりかけて、頼って甘えることしか出来ない私は、彼女たちの力になることが出来ない



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