今日で終わりにしてくれますか
ああ、私この人に打たれるんだ
瞬時に理解した私は次に来る衝撃に耐えるため、少しだけ歯を食いしばって思いっきり目をつぶる
こんなときに、運動能力のない自分に嫌気が差す
避けることさえ出来ればいいのかもしれないけど、それすら出来ないなんて、私、末期だ
でも、いいや
私が避ける権利、ないし
全てを諦めて打たれる覚悟を決めた瞬間
「アンタら、何やってんの?」
「え・・・・・?」
見知らぬ男の子が、先輩の腕を掴んで、私を守るように立っていた
この人、誰・・・・?
「な、何よアンタ!!!!」
「オイオイ、質問に質問で返すなよ。何やってたんだって俺は聞いてんの」
呆れたようにいい返し、溜息を吐いた彼
何で、ここにいるんだろう