ENDLESS LOVE MAZE


そう試みてみたものの、千崎に悟され結局私が舌を噛まれる。

顔を顰めてみた。


「・・・・ちょ、・・・・・・」


千崎の顔が首元に寄る。

途端に走る甘い痺れに、あぁまた噛まれた、と自分の気の弱さに反吐が出た。


「せん、ざき・・・・・・・!!」


ふわりと香る甘い匂いが私の思考を鈍らせる。

千崎はそれ相応の甘い笑みで、私に微笑んだ。


「あおと、って呼んで」

「誰が・・・・!!」


さらりと馬鹿なことを言い放つ千崎を睨んで、私は彼の体を本気で蹴ろうとした。

が、まんまとそれをかわされ、体に体重をかけられる。


「・・・っ、ふざけないで!こんなことして・・・」

「怒る人なんて誰も居ないと思うよ?いいじゃん、どうせもうすぐ本城君とはお別れなんだから」


脳味噌の血管が切れそうになった。

何て、自分勝手な奴なの。


そう吐き捨てようと思ったけど、神経を溶かすような、背中をかき回すような、何とも言えない快感が私を邪魔した。


千崎の冷たい指が、首筋から胸の間、臍にかけて優しく爪を立てるようになぞる。

ぞくり、と鳥肌が立った。



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