ENDLESS LOVE MAZE
すぐに手を引いて、千崎から後ずさった。
「何で、そんな本気なのよ・・・・!」
「言ったでしょ?本気で好きになったって」
「だから、私は、」
千崎は笑みを浮かべながら立ち上がって、私の腕を掴んだ。
身長差が首に堪える。
「君の心に決めた人って、パーティで君と一緒に歩いてた、本城 要?」
どきり、とした。
まさか、要の名前まで知ってるなんて。
「本城はあんまり目立たない財閥だったね・・・そっか、ここ最近で急成長してたのも、あの男の努力なんだ?」
「離して、」
「何で本城にこだわるの?」
ぐい、と千崎は私の腕を強く引く。
千崎の甘い香りが鼻を擽った。
「要と約束したからよ」
「約束?」
どん、と千崎を押し返す。
だけど、そいつは離れようとしない。