ENDLESS LOVE MAZE


「そう、約束。私は要と、死ぬまでずっと一緒に居るって約束したの!」

「死ぬまで?じゃあ死ぬときも一緒なの?」

「当たり前じゃない、私はその約束を守るの」


千崎は固まった。

一瞬私もつられて固まりそうになったけど、取り合えず千崎の手を離すことに専念した。


「何それ?そんなのが本当にできると思ってるの?」


今度は、私が固まった。


「そんなに本城を愛して、どうなるの?」

「は?」

「それは君の“夢”じゃないの?だってそうじゃん。今現在、君は俺と結婚する、って言う筋の方が濃いじゃん。そんな“夢”が叶うと思ってるの?」


どくり、と心臓が嫌な音を立てた。


「実際、そうでしょ?君は見た限り、あのおばさんの良いペットだろ?
有力な会社の後継者である、俺と君を結婚させれば、この家はもっと栄える。

そのための“君”をあのおばさんが易々、本城の家に引き渡すと思う?」


反射的に、本能的に。

私の手は、千崎の顔を殴っていた。


「っ・・・・・・・、」


平手をした手の平が熱い。

自分でも驚くほど動揺していた。



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