ENDLESS LOVE MAZE
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「・・・・・変なところね、あなたの会社って」
随分びっしょりと濡れた体をタオルで拭きながら、私は周りを見渡した。
千崎の会社という、高層ビルの最上階。
そこの部屋は、大きい鏡や、ベッド、ソファや綺麗な布、たくさんの可愛い瓶や、箱などで溢れかえってる部屋だった。
「そう?まぁ、ここは関係者以外立ち入り禁止の部屋だからね」
「私が入ってもいいの?」
「いいの、梓ちゃんなら」
千崎はソファに寝転びながら、私の濡れた髪を触った。
「本当は間抜けなんだね、梓ちゃんは」
「・・・・・うるさいわよ」
使ったタオルを千崎の顔面に投げつけ、床に座った。
「ねぇ、潮くさい。」
「・・・・・・・悪かったわね」
「ちょっと、俺の特別室が潮くさくなるの嫌なんだけど。」
「仕方ないじゃない」
千崎は困ったように笑い、溜め息をついた。