サクラ 散る
佳奈子はまた桜の花びらをつかもうと頑張っていた。


私も少し……
なんて佳奈子と一緒に桜の花びらを追いかけてたら京子ちゃんまでもが一緒になって追いかけはじめた


「端からみたら変な人たちだね」


「そうかも」


クスクス笑ってまた落ちてきた花びらを追いかける


あ……

「花びら肩についてた」

「あと何枚?」


「1枚」

握っていた桜の花びらを見せた。


「私あと2枚っ絶対とる」


頑張ってと言って私もラスト1枚を掴むために
ヒラヒラと落ちる桜を目で追う


「あ!思い出した。確か桜の花びらのこと恋愛漫画でみたんだよ」


パッと花が咲いたように話し始めた。
恋愛漫画か……


じゃあ願い事は恋愛の?

「やったっ!三枚とれたよ」


嬉しそうに生徒手帳に挟んだ。


私のラスト一枚の花びらはかざした手に吸い込まれるように落ちてきてくれた


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