アタシとカレの時間。
「嘘だ…」
思わず呟いた。
さっきまで吹いていた風は止み、隣のクラスも変わらず動いていていなかった。
「どういうこと…?」
そんな時、一番離れたクラスからガラガラっと扉が開く音がした。
だれか、いる…。
少し安堵し、誰なのかを確かめるために目を凝らす。
が、その必要はなかった。
だって、すぐわかってしまったから。
中学から一気に背が伸びて、未だに周りよりかなり高い身長の持ち主。
「…智志…。」