リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『鬼畜』・1
『鬼畜』・1
あたしは最近、自分がカエルになったような気分を味わう。
カエルはヘビに睨まれると動けなくなると言われている上に、カエルはヘビに食べられてしまう生き物だからだ。
生徒会室の扉の前で、深く息を吐いた。
カエルにとって、ヘビは天敵。
あたしにとっての天敵は、この生徒会室の主。
扉を二度ノックして、声をかける。
「…失礼します」
そして扉を開けると、生徒会室の主が眼に映る。
生徒会長用のソファーイスに座り、大きく立派な机の上にティーセットを置いて、優雅に紅茶を飲んでいる。
ゆっくりと顔を上げ、見られると…竦んでしまう。
「入れ、と言った覚えはないが?」
ああ…返事が来る前に開けてしまったか。
失態を悔やむも、すでに扉は開けてしまっている。
「そりゃすみませんね。でも別に何にも無かったんですから、良いじゃないですか」
ふてぶてしく反論し、机の上にドサッと書類を置く。
「ご主人様のお言い付け通り、各委員会の予算希望の書類を回収してきました」
カエルはヘビに睨まれると動けなくなると言われている上に、カエルはヘビに食べられてしまう生き物だからだ。
生徒会室の扉の前で、深く息を吐いた。
カエルにとって、ヘビは天敵。
あたしにとっての天敵は、この生徒会室の主。
扉を二度ノックして、声をかける。
「…失礼します」
そして扉を開けると、生徒会室の主が眼に映る。
生徒会長用のソファーイスに座り、大きく立派な机の上にティーセットを置いて、優雅に紅茶を飲んでいる。
ゆっくりと顔を上げ、見られると…竦んでしまう。
「入れ、と言った覚えはないが?」
ああ…返事が来る前に開けてしまったか。
失態を悔やむも、すでに扉は開けてしまっている。
「そりゃすみませんね。でも別に何にも無かったんですから、良いじゃないですか」
ふてぶてしく反論し、机の上にドサッと書類を置く。
「ご主人様のお言い付け通り、各委員会の予算希望の書類を回収してきました」
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