Sugar × Spice Ⅲ〜ハジメテは年下幼馴染〜


「……ったく、

何してんだよ、お前…」


涼がしゃがみこんで、私と同じ目線になった。



う、うぅ…涼…やっぱ呆れてる…。



「だ、だって……涼があの子に襲われると思ったら、なんかもう必死で……


涼の貞操の危機を守らなくちゃって思って……」




「は?テイソー?何言ってんだよ。

つーか襲われるワケねーだろ。
あんな女より、俺のが力あんだから」


「そうだけど…、

だけどあんな可愛い子に迫られたら、男なら誰だって嬉しいに決まってるじゃない!」



私がそう言うと、涼の手が私の頬を挟んで掴んだ。


「ゔ、ゔゔ〜〜」

私はタコちゅうのような口で、声にならない声を出す。




「咲、お前俺のことバカにしてんの?」



「はなしなさい〜」


私は涼の手をほどいて言った。



「え、エッチな本は許す!」


「…は?」


涼が不振な目で私を見る。



「…エッチなビデオだって、たまになら見たって良いから…」


「だ、だからあれはユージたちが勝手に……」












「…だけど、だけど他の子はダメ!

他の子とあんなことしちゃ、絶対いや!」





…涼は“物”じゃない。

そんなこと分かってる。


だけど、抑えられないの。


涼を独り占めしたい。


涼を好きになればなるほど、そんな思いが強くなる。







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