Sugar × Spice Ⅲ〜ハジメテは年下幼馴染〜
涼の手が触れたところが熱い。
触れたところから、
私の身体、溶けていくみたい…
「はぁー…ダメだ、たまんない…
咲、お前可愛すぎ」
「な、何言って……」
そう言って涼は、またキスをする。
恥ずかしいのと、変な気分なのとなんかもうわけが分からない…
このまま…しちゃうのかな……
…こんなとこで…
いくらひと気がないとはいえ、ここ、涼の大学なのに……
初めてなのに…こんなとこでしちゃうの…?
本当はちゃんと、綺麗なベッドの上が良いって思ってた。
シャワー浴びて、綺麗にして…
そう思ってたけど、そんなこと今はもう考えられないよ……
「…涼、ゴメンね…?
私、年上のくせにリード出来なくて…」
「まだそんなこと言ってんの?
こういうことは、男がするもんだろ」
「でも…」
涼だって初めてで、わからないはずなのに…
私だけこんな…
「好き…涼…大好き…」
私は涼の背中にしがみついた。
「俺は、その100倍好きだよ」
「!?」
だからなんでそんな歯の浮くようなセリフを、
なんでこいつは何でもない顔してサラッと…
涼の腕が、きつく私を抱き寄せる。
ギュッて力強く…
だけど涼の胸の中は、この上なく優しかった。