虹色歓談
結婚式も無事に終わり、来てくれた友人に御礼の電話をしていた時のことだ。あの思い込みの友人にも電話をした。


[あ~いそこ!大丈夫?その後]


「何が?


[何がって、893さんよ]


「だから、それは、映画の中だけのお話だって」


[何言ってるのよ!結婚式で広島に行った時、広島駅の新幹線口で、黒のスーツを着た男の人たちが、ズラーッと並んで誰か迎えに来てたんだから。あれは、絶対、組長を迎えに来たのに違いないわ]


「うそっ」


間が悪いことに、友達が目撃したのは、本当に組長のお迎えだったのだ。


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