【完】サクラのうた ‐桜庭 大雅‐
…いや、違うだろ。
綾ちゃんは俺とは違う。
綾ちゃんは自然にみんなと一緒に…――、
「………」
――…あれが、自然じゃなくて作り物…?
「あれ、大雅じゃん」
「……あ」
…龍輝。と、その他大勢。
なんでこんな時に…。
「こら大雅、いつの間に彼女出来てたんだよ? 紹介しろよー」
…あーもう、めんどくせー。
「彼女っつーか、同じ中学出身の子だよ。
前に色々あって、久々に再会したから話してただけ」
「へぇ?」
…そんなにニヤニヤしたって何も無いっつーの。
「…もしかして、桜井 綾ちゃん?」
と、朔ちゃんが驚いた顔で彼女を見た。