【完】サクラのうた ‐桜庭 大雅‐
……。
…あの子と朔ちゃん、知り合いだったんだな。
そんでもってあの子は朔ちゃんに惚れてて、
女の子が苦手なはずの朔ちゃんは、あの子を見る目が優しくて。
「…なんだかなぁー」
結局、“俺”って何?
…朔ちゃんとあの子を繋ぐ橋…、つまり都合の良い男ってこと?
「………」
“…先輩って昔から、無理してる。”
…なんでただの架け橋男にそんなこと言うんだよ。
なんなんだよアイツ。
なんであんなこと言うんだよ。
なんで…、
…なんで俺のことをそこまで見てたのに、朔ちゃんに惚れてるんだよ。