【完】サクラのうた ‐桜庭 大雅‐
…いや。
好きっつーか、
子を想う親の気持ちに近いような?
…うん。
一人娘に彼氏が出来た時の父親のような…、そんな気持ち。
「…それはそれで、変な感じだけどね…」
でもまぁ…、「恋愛」とかそういう感情じゃないのは確かだろうな。
そりゃあ綾ちゃんは可愛いけどさぁ、でも恋はしないよ。
だいたい俺、恋愛には興味ないし。
女の子は大好きだし、柔らかい肌に触れるのも大好きだけど。
…でもさ、
恋愛してる俺なんて、“らしくない”じゃん。
“無理矢理作った自分を一生懸命演じてる。
私は、そんな風に思います。”
……そう言うなよ。
俺の中に入り込んでくるなよ、馬鹿。