キミが好きなだけ。



「おはよ~…ってどぉしたの!?その目!?」

「あぁ…、絵梨おはよ…。ちょっと悲しくなっちゃってさ思いっきり泣いた。」

「悲しくなっちゃってって、そんな腫れるくらいなんだから…。

 何かあった?」

「ううん、大丈夫。気にしないで…。」

「ホントに?なんかあったらいつでも言ってよ。」

「うん、ありがと絵梨。」



今日は学級、学年での写真撮影だった。

「ハーイ、オロナミン…?」

「シィー!!!」

「オッケーでーす。」


「はぁーあ、終わったぁ~」

「写真撮るだけなのになんでそんなに疲れてんのー。」

「アハハ、なんか眠くてね…。」



みんなの前では、明るく振舞わなきゃ。

でも、どうすればいいの?

爽太のこと想うだけで、悲しくなっちゃうよ…。


「さーや!何ぼぉーっとしてんの?早くあっち行こッ♪」

「あ、うん!」


爽太どこだろう…。爽太…。


「…ッ…。」



なんで?

なんで?爽太は沙綾のこと、絶対嫌いなのに…。

なんで目が合うの?


爽太…。どうして?


今爽太は、何を思ってるの?





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