目が覚めると7人の男が側にいました。
「嘘だろ…おい」
それと入れ替わるように、誰かが呟いた。
「おい、亜子。マジで分かんないのかよ!?」
強く肩を揺さぶられ顔を上げると、さっきの赤茶の髪の男が必死であたしに叫んでいる。
「おい、亜子っ!」
「…った!」
「ちょ、仁!亜子痛がってるって!」
「うるせーなぁ!今確認しよーと……離せって、光!」
すぐにベージュ髪の少年が赤茶髪の男の両肩を羽交い絞めにして、あたしから引っぺがした。
―――何なんだ一体、さっきから。
まるで漫才のコントでもしてるのかと錯覚させるほど、二人の声は小さな病室に響き渡る。